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NICT本部のある小金井市に隣接する府中市において、9月8日(土)・9日(日)に開催された第19回生涯学習フェスティバルの特別講演会に講師として招かれ、鹿島宇宙技術センターの研究開発の最新動向として、34mアンテナを用いたVLBI(超長基線電波干渉法)観測とその成果をはじめ、静止衛星を使った通信実験などの鹿島宇宙技術センターの活動紹介、今年の天文現象の総復習、望遠鏡の発展史と太陽系の姿の拡大、さらに日本の大型望遠鏡「すばる」で見た宇宙の姿について講演をしました。対象となる年齢層が広いことから多岐にわたる話題を提供しましたので、参加された皆さんに満足していただけたようです。 フェスティバルの今年のテーマは「みんなでつくろう 広がる出会いと学びの輪」。会場の生涯学習センターでは、玄関ホールの「こどもサイエンス『手づくり工作を楽しもう!』」をはじめ、市民が創作した絵画、陶芸、手芸などの作品展示やコンサート、パソコン相談室など、生涯学習に関するさまざまなジャンルのイベントが2日間にわたり催されました。今回の特別講演会は、昨年度に府中市生涯学習ボランティア「悠学の会」の講演会に呼んでいただいたご縁で、声をかけていただいたものです。 会場に到着後、企画を担当された生涯学習ボランティアの宮原英明さんと生涯学習センターの和田信行さんと打合せをした際には、特別講演会において科学や技術に関するテーマは初めてなので参加者が何人になるか不安と話していましたが、実際には、小学生からシニアの方までの約120名が会場に集まり、途中休憩を挟み約2時間にわたって私の話に耳を傾けてくださいました。 最後の質問タイムには、「宇宙物理学で話題のダークマター・ダークエネルギーは何なのか?」や「海王星と冥王星の軌道が入れ替わっていたことがあったと記憶しているが、孫に正しい話をしたいので詳しく教えて欲しい」といった質問が出されました。 府中市の生涯学習イベントでは科学をテーマにしたものは今回が初めてということでしたので、NICTの研究施設がある周辺の市町村でも科学をテーマにしたイベントは多くはないかもしれません。地域における社会貢献活動の1つとして、またプレゼンス向上を目的として、研究開発の様子や成果を市民に語りかける機会を展開することがますます重要な時代になってきているように感じます。
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