「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」
令和5年度社会実装・海外展開志向型戦略的プログラムの公募(第1回)を開始

2023年8月1日

国立研究開発法人情報通信研究機構

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICTエヌアイシーティー、理事長: 徳田 英幸)は、「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」に係る令和5年度社会実装・海外展開志向型戦略的プログラムの公募(第1回)を下記のとおり開始します。

1. 社会実装・海外展開志向型戦略的プログラムの目的

革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業のうち、「社会実装・海外展開志向型戦略的プログラム」は、社会実装・海外展開に向けた戦略とコミットメントを持った研究開発プロジェクトを重点的に支援するものです。本プログラムは、原則として、一定期間内に技術成熟度(TRL: Technology Readiness Level)を一定の水準に到達させることを目指す研究開発を対象とし、助成事業として実施します。

2. 公募内容

公募対象とする技術分野等を検討するために実施した予備調査(本年4月27日(木)から5月26日(金)に公募を実施)を踏まえ、次のとおり公募します。
(1) 公募要領
公募要領は次のとおりです。応募に際しては必ずお読みください。

【革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業 社会実装・海外展開志向型戦略的プログラム助成金公募要領】[pdf形式(556.9KB)]
 
(2) 公募対象となる技術分野・研究開発プロジェクト
公募対象とする技術分野は、①オール光ネットワーク関連技術、②非地上系ネットワーク関連技術、③セキュアな仮想化・統合ネットワーク関連技術とします。これら3つの技術分野において公募する研究開発プロジェクトの概要、助成期間、助成額は、公募要領別添の研究開発プロジェクト候補一覧をご覧ください(別添参照)。

3. 応募方法

公募要領別添の研究開発プロジェクト候補に関して、社会実装・海外展開に向けて、提案者が自己投資を含め覚悟を持って取り組む事業計画及び研究開発計画について、様式の項目に従って具体的に記入の上、ご提案ください。
応募書類、提出先等については下記のとおりです。
(1) 応募書類
 以下の書類を作成し、提出してください。
 
ア 提案書様式(Word形式)及び提案書概要(PowerPoint形式)
※8月25日に提案書様式及び提案書概要を差し替えました。
8月1日から8月25日までの間、提案書様式(Word形式)及び提案書概要(PowerPoint形式)「6-5 研究開発予算計画」の注釈において「助成率:各年度、期間全体とも、事業全体と同じ助成率を設定してください」との記載がありましたが、「応募・提案書様式等に係るQ&A」問2-9に記載のとおり、コンソーシアムに参加する企業ごとに助成率を変えることは可能であることから、当該記載は削除し、現在は正しいものが掲載されています。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
 
イ アに係る関連資料
 
 
 
オ 会社等要覧の添付書類
 
(2) 提出先・提出方法
応募書類は府省共通研究管理システム(以下「e-Rad」といいます。)により機構に提出(e-Rad上の「基本情報−申請書類」「応募情報ファイル」の項の「ファイル名」欄にアップロード)してください。
e-Radの使用に当たっては、本件に応募する者(研究開発機関)に所属する助成事業に係る研究開発を行う代表者の事前登録が必要となります。e-Radへの登録には日数を要する場合がありますので、2週間以上の余裕を持って手続をしてください。

e-Rad ポータルサイト: https://www.e-rad.go.jp/

4. 公募期間

令和5年8月1日(火)から令和5年8月31日(木)17時まで

5. 公募説明会(オンライン開催)

日時: 令和5年8月8日(火)10:30〜 最大1時間半程度
本説明会への参加をご希望の方は、以下のリンクからフォームにて、8月7日(月)11時までにお申し込みください。
 フォームアドレス: https://forms.office.com/r/S3wVVbBCPV
 QRコード: 
 
※フォームに記入するメールアドレスに誤りがありますと、会議資料及びオンライン会議リンク情報をお届けできませんので、送信前に十分ご確認ください。
※申込み多数の場合等、参加をお断りさせていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。

6. 公募関連資料

7. 参考情報

別添

研究開発プロジェクト候補一覧
 
公募対象とする研究開発プロジェクトの候補は以下のとおり。

1.オール光ネットワーク関連技術

研究開発プロジェクト①: 1T超級光トランスポート用DSP回路実装技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 50億円程度 ※令和5年度・令和6年度で18億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)の基盤となる高速大容量・低遅延・低消費電力・高信頼な光ネットワークを構成する光伝送装置を実現に向けて最重要となる1Tbps超級光トランスポート用信号処理回路(DSP)の回路実装技術の研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト②: オール光ネットワークのサービス機能向上技術及び遠隔制御対応光トランシーバ構成技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 4年間(令和5年度~令和8年度末まで)
助成額上限(4年間): 71億円程度 ※令和5年度・令和6年度で36億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)ネットワークにおけるデバイスからサービス/アプリケーションまでのEnd-Endでの通信の品質保証や低遅延の実現に向けて、多数の基地局接続やデータセンター間接続における高い通信品質要件を確保するための、オール光ネットワークのサービス機能向上技術及び遠隔制御対応光トランシーバ構成技術の研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト③: 超大容量・高品質光ネットワークノード技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 4年間(令和5年度~令和8年度末まで)
助成額上限(4年間): 20億円程度 ※令和5年度・令和6年度で9億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)に求められる大容量・高品質な光ネットワークを実現するため、光ファイバコア当たりの多重波長数の拡大、1波当たりの周波数利用効率の向上に合わせた伝送品質の飛躍的改善、さらに消費電力の大幅な低減を可能とする超大容量・高品質光ネットワークノード技術の研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト④: Beyond 5G(6G)アクセスネットワーク装置の小型化・低消費電力化技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 52億円程度 ※令和5年度・令和6年度で15億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)アクセスネットワークの超高速・大容量化を実現するため、無線系アクセスネットワークと光系アクセスネットワークの伝送容量のさらなる高速化・大容量化、無線基地局の小型化を実現する光電融合型光送受信技術、光電融合技術を用いた集積実装技術(光系アクセスネットワークで100Gbps以上、ミリ波帯無線アクセスネットワークで10Gbps以上のデータ伝送速度を実現)、これら技術を実装した小型無線基地局技術の研究開発を支援する。

2.非地上系ネットワーク関連技術

研究開発プロジェクト①: LEO/MEO衛星向け地上局用フラットパネルアンテナ技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 60億円程度 ※令和5年度・令和6年度で13億円程度上限
概要: 今後の低軌道LEO(Low Earth Orbit)・中軌道MEO(Medium Earth Orbit)による衛星通信サービスの拡大のため、LEO/MEO通信衛星向け地上局用フラットパネルアンテナの小型化・低価格化、将来の広帯域化を見据えたKa/Ku帯デュアルバンド対応アンテナ等に関する技術の研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト②: 次世代大容量小型宇宙光通信システムの技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 100億円程度 ※令和5年度・令和6年度で19億円程度上限
概要: 次世代大容量小型宇宙光通信システム及びその関連サービスの提供を目指し、量産化可能な次世代小型宇宙光通信ターミナルの技術開発、大容量宇宙通信ネットワーク実現に向けた光信号処理の基盤技術開発及び次世代大容量小型宇宙光通信システムの実証に係る研究開発を支援する。

3.セキュアな統合・仮想化ネットワーク技術

研究開発プロジェクト①: Beyond 5G(6G)ネットワークの通信制御・データ通信処理ソフトウェア技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 66億円程度 ※令和5年度・令和6年度で35億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)ネットワークにおいて求められるネットワークシステム全体としての柔軟性・拡張性、高信頼性・高い回復力、効率性を達成するため、オープンかつデファクト技術をベースとした、コアネットワークのアーキテクチャ、通信制御ソフトウェア及びデータ通信処理ソフトウェアの研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト②: Beyond 5G(6G)における無線基地局の高機能・高性能・高信頼性・低消費電力化技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 94億円程度 ※令和5年度・令和6年度で40億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)無線基地局における高速大容量・高機能・高性能・低消費電力を実現するため、無線基地局において柔軟、高信頼及び高性能を実現する仮想化基盤技術及びRU共通プラットフォーム、Sub6高効率アンプ等の研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト③: 次世代通信に向けたエッジクラウドの高度化技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 100億円程度 ※令和5年度・令和6年度で41億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)ネットワークにおける超高速・大容量化、低遅延等を実現するため、エッジクラウド(ファーエッジデータセンター、リージョナルデータセンター)及びセントラルデータセンター間での高度な連携を可能とするエッジクラウド向けプラットフォームや将来のマルチアクセス・エッジ・コンピューティング(MEC)ユースケースに備えたプラットフォームの低遅延・性能強化に関する研究開発を支援する。

研究開発プロジェクト④: マルチドメインルーティング・認証管理基盤技術に関する研究開発プロジェクト
研究開発期間: 5年間(令和5年度~令和9年度末まで)
助成額上限(5年間): 10億円程度 ※令和5年度・令和6年度で3億円程度上限
概要: Beyond 5G(6G)時代におけるデジタルツイン社会の到来に向け、陸・海・空・宇宙空間を含めたあらゆる場所から、平時・災害時を問わず、安定して利用可能な通信環境を実現することを目的とし、多様なネットワークや関連リソースを統合管理するため、ソフトウェアで実装した通信基盤(集約装置等)により、物理的な設置場所に依存せず、ネットワークリソースを柔軟にスケールアウトする技術、固定通信網(Wi-Fi含む)とモバイル通信網及び非地上系ネットワーク(NTN)網などをシームレスに統合管理する技術の研究開発を支援する。

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