10月22日(月)〜25日(木)、長野県長野市で開催された「コンピュータセキュリティシンポジウム2018(CSS2018)」において、NICTサイバーセキュリティ研究所 サイバーセキュリティ研究室 飯島涼リサーチアシスタント、竹久達也招へい専門員、高橋健志研究マネージャーは、早稲田大学 森達哉教授他と共に、論文「超音波の分離放射による音声認識機器への攻撃:ユーザスタディ評価と対策技術の提案」により、新規性有用性の観点で特に優れた論文として最優秀論文賞を受賞しました。また、同研究所 セキュリティ基盤研究室 渡邉洋平研究員は、横浜国立大学 海老名将宏氏、四方順司教授と共に、論文「CBDH仮定に基づく効率的な閾値公開鍵暗号」により、新規性有用性の観点で優れた論文として優秀論文賞を受賞しました。
 CSS2018は、情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)が主催する当該分野日本最大規模の学術シンポジウムであり、今年は参加者が約750名で併設ワークショップを含め184件の発表がありました。
 最優秀論文賞の「超音波の分離放射による音声認識機器への攻撃:ユーザスタディ評価と対策技術の提案」は、AIスピーカ(音声認識装置)への音声コマンドを、超音波で振幅変調した後、搬送波と側帯波に分離して放射することにより、周囲の人間には気づかれない形で伝送する攻撃を初めて実証し、さらに対策技術としてスピーカから発された音声か肉声かを聞き分ける検知器の開発に成功しました。

最優秀論文賞 受賞者を代表して 左から 飯島リサーチアシスタント、竹久招へい専門員
最優秀論文賞 受賞者を代表して 左から 飯島リサーチアシスタント、竹久招へい専門員
優秀論文賞 受賞者を代表して 左から 海老名氏(横浜国立大学)、渡邉研究員
優秀論文賞 受賞者を代表して 左から海老名氏(横浜国立大学)、渡邉研究員