NICTは、国立研究開発法人情報通信研究機構法に基づき、宇宙天気予報業務を行っています。このたび深層学習手法を用いた太陽フレア予報運用システム(Deep Flare Net)を開発し、Webページでの情報公開を開始しました( https://defn.nict.go.jp )。
 
宇宙天気とは、太陽活動を源とした宇宙環境の乱れ(宇宙嵐)と社会への影響全体を表します。太陽面爆発フレアが起こると、地球にも放射線増加や通信障害、衛星測位障害、停電といった影響が発生することがあります。太陽フレアの危険をいち早く察知するため、当機構では深層学習手法を用いた予報運用システムを開発しました。
 
この予報システムでは、黒点ごとに規模別の太陽フレアの発生しやすさ(確率予報)を示し、ほぼリアルタイムで予報結果を自動更新します。本予報モデルでは、過去データでの評価によると予報精度が従来の人手による約5割から約8割へと向上しました。また、深層学習を用いた太陽フレア予報の運用への導入は、当機構が世界で初めてであり、今後検証を続けていきます。
 
なお、本予報システムのデータベースとコードは無償公開しています。是非ご利用ください。
 
太陽フレアAI予報ページ
太陽フレアAI予報ページ

本件に関する問い合わせ先

電磁波研究所
宇宙環境研究室

E-mail: solar-publicityアットマークml.nict.go.jp