総務省とNICTは、多言語音声翻訳技術の更なる普及や多種多様な翻訳サービスの出現を加速するため、「多言語音声翻訳コンテスト(第2回)」を開催し、世界の「言葉の壁」をなくす新しいアイデアと試作品を募集しています。このたび、アイデアコンテスト審査会を実施し、優秀賞を選定しましたので、その結果をお知らせします。なお、試作品コンテストは引き続き作品を募集しています。

経緯

総務省とNICTは、世界の「言葉の壁」をなくし、グローバルで自由な交流を実現するため、「グローバルコミュニケーション計画」を推進し、多言語音声翻訳技術の開発・普及に取り組んでいます。
このため、総務省・NICTにおいては、多言語音声翻訳技術の更なる普及や多種多様な翻訳サービスの出現を加速するべく、昨年度に引き続き「多言語音声翻訳コンテスト(第2回)」を開催し、「言葉の壁」をなくすための多言語音声翻訳技術の新たな活用方法や使い方などのアイデアを広く募集(募集期間:2019年10月1日(火)~同年11月20日(水))して、228件の応募をいただきました。

アイデアコンテスト審査会の実施

このたび、2019年12月14日(土)に、東京・青山のTEPIAホールにて、アイデアコンテスト審査会を実施しました。審査員の一次審査により選ばれた21件のプレゼンテーションが行われ、審査員による会場審査の結果、以下の8件が優秀賞として選定されました。
優秀賞受賞者は、後述の試作品(PoC)コンテストにおいて一次審査を無条件に通過する権利を得ています。
提案者 アイデア件名
加藤 優弥 多言語音声翻訳アプリを搭載したゲームソフトの開発
「災害情報の一斉送信を考える」 災害情報を音声で伝達
多言語対応型防災無線アプリ「かんたん防災無線」
White Yellows グローバル交流の基礎を築く「文化」と「経験」の翻訳を目指したインタラクションモデルの策定
キャンパスラボAチーム 日本料理を母国の味に翻訳 味覚スキャン
キャンパスラボCチーム ライブ配信をスグに翻訳!NOW 訳 LIVE
吉田 菜那 スマホアプリ “Slanger” 海外でもLet's use 若者言葉!
鶴田葵、山本峰丸、塚本健人 言語データ蓄積・学習型の母子健康手帳アプリ
「Mama Supporter」
Shaberoo 英語が身につくAIメンター付きボイス日記

(発表順)

図1: アイデアプレゼンテーションの模様
図1: アイデアプレゼンテーションの模様

マッチングの実施

審査会の結果発表後、試作品(PoC)コンテストに向けた技術支援や、商品化に向けた開発支援・投資支援を行うパートナー企業と参加者との技術マッチング交流会を実施しました。

今後の予定

世界の「言葉の壁」をなくす新しいアプリ・製品・サービスの試作品(PoC)は引き続き募集(募集期間:2019年10月1日(火)~2020年2月6日(木))しています。応募作品は、本コンテストのために開放しているサンドボックスサーバーを利用したものに限ります。本サーバーでは、NICTが開発した多言語音声翻訳機能をAPIにより無料で利用できます。
募集締切後、審査員による一次審査を実施し、15件程度の通過者による試作品コンテスト審査会を2020年3月14日(土)にTEPIAホールにて実施します。こちらでは、総務大臣賞や企業賞の授与を予定しています。

詳細は、専用Webサイト(https://tagen.go.jp)を御覧ください。

なお、本コンテストは、内閣府の「官民研究開発投資拡大プログラム」(PRISM:プリズム)予算を活用して実施しており、凸版印刷株式会社が受託して事務局を担っています。

参考

2019年10月1日プレスリリース
多言語音声翻訳コンテスト(第2回)を開催
-「言葉の壁」をなくす新しいアイデア・試作品を募集します-
https://www.nict.go.jp/press/2019/10/01-1.html

問い合わせ先

多言語音声翻訳技術に関する問い合わせ先

国立研究開発法人情報通信研究機構
先進的音声翻訳研究開発推進センター 企画室

担当: 香山 健太郎

Tel: (直通)0774-98-6810

E-mail: ictアットマークkhn.nict.go.jp

多言語音声翻訳コンテストに関する問い合わせ先

凸版印刷株式会社 広報事務局

担当: 山川、岩下

E-mail: tagengoアットマークtoppan.co.jp