フレキシブルファクトリパートナーアライアンス(FFPA)*¹は、製造現場の様々な用途として混在して利用される多様な無線システムの安定化を図るために必要な通信規格の適合性試験仕様を策定しました。
FFPAは、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の提案によるSRF無線プラットフォーム*²をシステムの基本構成として採用し、2019年9月に通信規格の技術仕様を策定しています。
このほど、無線機器が技術仕様に適合する試験の基準や手順を明確にする適合性仕様が完成したことで、様々なベンダーがSRF無線プラットフォームで定められたインターフェースを持った製品であることを確認することが可能となりました。
また、SRF無線プラットフォームの技術仕様もVersion 1.1に更新し、無線LANだけではなく、Bluetooth/Bluetooth Low Energy(BLE)、LoRaWANなどSub-GHzを使う無線システムの制御パラメータや、精細なスペクトルモニタのための監視パラメータを追加しました。
 
詳細はFFPAのWebページをご参照ください。

SRF無線プラットフォームの実装例
SRF無線プラットフォームの実装例

用語解説

*1 フレキシブルファクトリパートナーアライアンス(FFPA)について
 フレキシブルファクトリパートナーアライアンスは、複数の無線システムが混在する環境下での安定した通信を実現する協調制御技術の規格策定と標準化、および普及の促進を通じ、製造現場のIoT化を推進するために2017年7月に設立された非営利の任意団体。
 メンバー企業は、2020年12月末現在、オムロン株式会社、株式会社国際電気通信基礎技術研究所、国立研究開発法人情報通信研究機構、日本電気株式会社、富士通株式会社、サンリツオートメイション株式会社、村田機械株式会社、シーメンス株式会社、一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター。会長は、アンドレアス・デンゲル(ドイツ人工知能研究センター)。
*2 SRF無線プラットフォーム
 多種多様な無線機器や設備を繋ぎ、安定に動作させるためのシステム構成。SRF(Smart Resource Flow)は、マルチレイヤシステム分析を用い、製造に関わる資源(人、設備、機器、材料、エネルギー、通信など)がスムーズに流れるよう管理するシステム工学戦略。SRF無線プラットフォームの技術仕様は、FFPAによって策定されている。

本件に関する問い合わせ先

オープンイノベーション推進本部ソーシャルイノベーションユニット
戦略的プログラムオフィス 研究企画推進室

厚東(ことう) 肇

E-mail: h-kotoアットマークnict.go.jp

フレキシブルファクトリパートナーアライアンス

E-mail: infoアットマークffp-a.org