国立大学法人東京大学(総長:五神 真)と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長:徳田 英幸)は、2021年3月26日(金)に、「国立大学法人東京大学と国立研究開発法人情報通信研究機構との間における情報通信分野に関する連携・協力の推進に係る個別協定書」及び「国立大学法人東京大学と国立研究開発法人情報通信研究機構との間における量子情報技術分野に関する連携・協力の推進に係る個別協定書」を締結しました。
当日は、Web会議システムを用いて、五神真総長と徳田英幸理事長による協定締結式がリモートで行われました。

NICT 徳田英幸理事長(左)と東京大学五神総長(右)
NICT 徳田英幸理事長(左)と東京大学五神総長(右)
東京大学とNICTは2011年7月27日付けで締結した「国立大学法人東京大学と独立行政法人情報通信研究機構との間における連携協力の推進に係る協定書」に基づき、情報通信分野における共同研究等について相互的な連携協力を推進してきたところですが、双方の連携体制をより一層強化するため、新たに次の2分野で連携・協力の推進に関する個別協定を締結したものです。

Beyond 5G/6G分野

我が国では2020年3月に5G(第五世代移動通信システム)の商用サービスが開始されましたが、5Gの次の世代である「Beyond 5G」(いわゆる6G)の熾烈な開発競争が既に国内外で始まっています。
このため、総務省においては、2020年1月から「Beyond 5G推進戦略懇談会」(座長:五神総長)を開催し、Beyond 5Gの導入が見込まれる2030年代の社会において通信インフラに期待される事項やそれを実現するための政策等について検討を行い、その結果、同年6月に「Beyond 5G推進戦略懇談会 提言」が取りまとめられ、また同省から「Beyond 5G推進戦略 -6Gへのロードマップ-」が公表されました。
また、2030年代に期待される強靭で活力のある社会の実現に向け、Beyond 5Gの早期かつ円滑な導入を実現しつつ、Beyond 5Gにおける我が国の国際競争力の強化を目指すため、2020年12月、「Beyond 5G推進コンソーシアム」が設立され、五神総長及び徳田理事長がそれぞれ会長及び副会長に就任しています。
今回の協定締結により、東京大学及びNICT両機関の研究及び教育の分野において幅広い連携・協力を推進し、Beyond 5G/6G分野の技術革新を加速させます。(参考:別紙1

量子情報技術分野

将来の目指すべき社会像として、我が国では「Society 5.0」や「データ駆動型社会」を掲げている中で、こうした社会の重要技術インフラを飛躍的・非連続的に発展させる基盤技術として、量子情報技術が注目されています。このため、内閣府において「量子技術イノベーション会議」が開催され、研究開発・産業とイノベーション・人材育成などの戦略が議論され、「量子技術イノベーション戦略」として取りまとめられました。これにより8つの量子技術イノベーション拠点が設置され、東京大学は量子コンピュータ利活用拠点として量子コンピュータ実機の設置とそれを活用した産学官連携の研究開発を、NICTは量子セキュリティ拠点として量子暗号等の量子通信技術と現代セキュリティ技術を融合した実用的量子技術の開発と実証などを推進することになっています。
今回の協定締結により、東京大学及びNICT両機関が連携・協力を進めることで、量子コンピュータ・量子セキュリティにとらわれず量子技術の幅広い分野における研究開発及び人材育成の促進が期待できます。(参考:別紙2

お問合せ先

イノベーション推進部門 連携研究推進室

山口、柳谷

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国立大学法人東京大学
研究推進部 学術振興企画課

E-mail: kenkyusuishin.admアットマークgs.mail.u-tokyo.ac.jp