2021年9月20日(月)に出版されたNICTの窒化物超伝導量子ビット論文が、Communications materials(Nature Research出版社が提供するオープンアクセス・ジャーナル)のFeatured image highlightに選ばれ、Webメイン画面に、窒化物超伝導量子ビット回路の光学顕微鏡写真が掲載されました。

本論文は、超伝導量子ビットの心臓部である超伝導体/絶縁膜/超伝導体接合に従来のアルミニウムとアルミニウム酸化膜を使用せず、それよりも超伝導転移温度が高く、エピタキシャル成長で結晶性が優れている窒化物超伝導量子ビットの開発に成功したことに大きな意味があります。特に、シリコン基板上にエピタキシャル成長させることで、従来の酸化マグネシウム基板より誘電損失を減らし、窒化物超伝導量子ビットから数十マイクロ秒台のコヒーレンス時間観測に成功したのは、窒化物超伝導量子ビットとして世界で初めてです。この窒化物の超伝導量子ビットはまだ開発初期段階で、量子ビットのデザインや作製プロセスの最適化により、コヒーレンス時間の更なる改善が可能と考えています。
窒化物量子ビットは、従来のアルミニウムに置き換わる新しい材料プラットフォームとして、量子情報処理の研究開発を加速し、より省電力な情報処理の実現、安心・安全な量子ネットワークの構築に必要な量子ノードの実現に貢献することが期待されます。

Communications MaterialsのFeatured image highlightのWebページ

URL: https://www.nature.com/commsmat/
(NICTの窒化物超伝導量子ビット論文における窒化物超伝導量子ビット回路の光学顕微鏡写真が掲載)

論文情報

掲載誌: Communications Materials
URL: https://www.nature.com/articles/s43246-021-00204-4
DOI: 10.1038/s43246-021-00204-4
論文名: Enhanced coherence of all-nitride superconducting qubit epitaxially grown on silicon substrate
著者: Sunmi Kim, Hirotaka Terai, Taro Yamashita, Wei Qiu, Tomoko Fuse, Fumiki Yoshihara, Sahel Ashhab, Kunihiro Inomata, Kouichi Semba

関連プレスリリース

2021年9月20日
シリコン基板を用いた窒化物超伝導量子ビットの開発に成功
〜超伝導量子ビットの大規模集積化に向けた新しい材料プラットフォームを提案〜

https://www.nict.go.jp/press/2021/09/20-1.html

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