高度通信・放送研究開発委託研究

当初の目標を達成している。予算の増額もなく、費用対効果は十分であった。

今回得られた宇宙光空間伝送技術を実用化し、今後の宇宙通信の研究開発をリードしていくことを期待する。

世界をリードする超並列型の光ネットワーク基盤技術の実現を目指して、具体的かつ極めて挑戦的な数値目標を掲げた研究であり、新規性・独創性に富んだ研究計画に基づいて実施された。実施した組織、要員も適正であり、効率的かつ着実な進展により当初目標を上回る成果が認められる。具体的には、超並列DSP高度化基盤技術と超並列光ネットワーキング基盤技術に大別されるが、特に前者の取り組みは既に実用化を念頭に置く段階まで進んでおり、その加速が大いに期待されるなど、費用対効果の面でも有意性が認められる。研究成果の社会展開により将来の国際技術競争力の強化、国民生活の質向上に大きな貢献が期待される。そのためには、知的財産／標準化への取組は今後も積極的／継続的に実施することが期待される。

本研究開発では、学術的な成果、知財、標準化など様々な観点で十分な成果を獲得している。当初目標は十分に達成されており、投入された費用に見合った効果が得られている。

また、製品化に向けた取り組みの前倒しや、顧客への説明などをすでに実施しており、普及に向けた活動も十分に取り組んでいる。

以上より、本研究開発課題は適切に実施され優れた成果を獲得したと評価する。

本研究は、B5Gに向けた大容量、低遅延の光アクセスインフラをデバイスからシステムまで、今後のアクセス系情報伝送の要求に対応できる有効な手段である。また、応分の費用が必要な開発項目も含まれており、将来の発展性を考慮すると費用対効果は問題ない。B5Gや6Gなどの次世代通信システムにおいて本研究成果がより積極的に利用できると期待できる。今後、次の委託研究などでその成果が生かされるとともに、さらに研究開発を継続することで波及効果も十分に期待できる。