NICTナショナルサイバートレーニングセンターは、国の行政機関、地方公共団体等のサイバー攻撃に対する対応能力向上のため、全国47都道府県において、これらの組織のLAN管理担当者等を対象とした実践的サイバー防御演習「CYDER*」(サイダー)を平成28年9月から実施しています。
平成30年度からは、金融、交通インフラ、医療、教育研究機関といった重要インフラ向けに最適化したコースを新設します。また、重要社会基盤事業者に該当しない一般企業等の方も受講可能となります。
* CYDER(サイダー): CYber Defense Exercise with Recurrence(サイバー防御反復演習)

1 CYDERの概要別紙1参照)

・ 自組織がサイバー攻撃を受けた際に、被害拡大を防止すべく適切に行動できるようにするためには、サイバー攻撃によるインシデント発生を想定した訓練を、あらかじめ受けておくことが重要です。
・ CYDERは、NICTがそのサイバーセキュリティに関する技術的知見と大規模計算環境を最大限に活用して実施している、体験型の実践的なサイバー防御演習です。
・ 受講者は、組織の情報システム担当職員として、チーム単位で演習に参加します。組織のネットワーク環境を模擬した環境下で、実機の操作を伴ってサイバー攻撃によるインシデントの検知から対応、報告、回復までの一連の流れを体験できます。
・ 受講者の技術力に応じたチューターの親身なサポートを受けながら、主体的に行動して学びます。
・ 演習シナリオは、従来からの「地方公共団体向け」(B-1)及び「国の行政機関向け」(B-2)に加え、平成30年度から新たに、金融、交通インフラ、医療、教育研究機関といった重要インフラ向けにそれぞれ最適化したコース(B-3)を新設します。
・ また、平成30年度からは、重要社会基盤事業者に該当しない一般企業等についても、受講可能となります。
 
CYDER演習風景
CYDER演習風景

2 年間開催日程(予定)別紙2参照)

・ 全国47都道府県において、合計100回 開催する予定です。(昨年度と同様、1開催回あたり30人程度にご参加いただき、合計3000人以上の受講を目指します。)
・ 平成30年度予算成立後の4月から、NICTのWeb上で全コース一斉に募集を開始する予定です。事前の申込予約をご希望の方は、NICTのWeb上で事前登録を行ってください。(本日から登録可能です。)
注: 平成30年度CYDERのWebサイト: https://cyder.nict.go.jp/
※1 今回のご案内は、平成30年度予算成立後、CYDERを速やかに開始できるようにするために、その年間開催日程(予定)を予算の成立前にお知らせするものです。予算の状況によっては、今後、内容に変更があり得ることをあらかじめご了承ください。
※2 NICTは、これまでのCYDERの運用を通じて得られた知見等を活かし、演習シナリオの自動生成、演習環境の自動構築等を可能とする演習自動化システムCYDERANGE(サイダーレンジ)を開発しました。平成30年度からは、このCYDERANGEを活用することにより、金融、交通インフラ、医療といった分野ごとにきめ細かく最適化した演習環境等を、迅速かつ低コストに開発・運用することが可能になりました。
※3 できるだけ多くの方に受講していただけるよう、重要社会基盤事業者、一般企業等の方については、平成30年度から、実費の一部をご負担いただく予定です(86,400円/人(税込))。詳細については別紙1をご参照ください。
※4 委託ベンダと連携してネットワーク管理を行っている場合は、委託ベンダと共同で参加していただくことも可能です。ただし、ベンダ任せではない「総合力の高い情報システム管理者」の養成という演習の趣旨から、委託ベンダが参加しなくても十分に対応できるようコース別のカリキュラムを編成していますので、ご担当者のみであっても、安心してご参加ください。
 
CYDER受講者の推移
※ CYDERは、平成25年度から平成27年度まで総務省の実証実験として実施されてきましたが、NICT法の改正を経て、平成28年度から、実施主体がNICTに変更されました。

別紙1

CYDERの特徴
カリキュラム
実施内容(予定)

別紙2

本件に関する問い合わせ先

ソーシャルイノベーションユニット
ナショナルサイバートレーニングセンター
サイバートレーニング事業推進室

Tel: 042-327-5612

E-mail: cyder_%_ml.nict.go.jp

広報

広報部 報道室

廣田 幸子

Tel: 042-327-6923

Fax: 042-327-7587

E-mail: publicity_%_nict.go.jp