NICTナショナルサイバートレーニングセンターは、本日4月2日(月)から、若手セキュリティイノベーターの育成を目的としたプログラム SecHack365 (セックハック サンロクゴ) の受講生の募集を開始します。

「SecHack365」の概要

若手セキュリティイノベーター育成プログラム SecHack365は、25歳以下の学生や社会人から40名程度を公募選抜し、サイバーセキュリティに関するソフトウェア開発や研究・実験と発表を一年間繰り返す長期ハッカソンです。自ら手を動かし何かを創造できるモノづくり人材を育てます。

募集概要

SecHack365は、本日4月2日(月)から受講生の募集を開始します。
募集の概要は以下のとおりです。
・募集期間:募集開始日:4月2日(月)
課題回答用紙申込期限:4月17日(火)
課題回答作成提出期限:4月20日(金)17時
・結果通知:5月2日(水)までに、メール等で受講決定者へ個別連絡
・応募資格:日本国内に居住する25歳以下の方
・募集人数:40名程度
・費用:約50万円(学生は全額補助)
● SecHack365の申込方法の詳細等についてはhttps://sechack365.nict.go.jp/参照

昨年度(2017年度)SecHack365 演習風景

昨年度(2017年度)SecHack365 演習風景

「SecHack365」について(補足)

我が国のサイバーセキュリティ産業は、世界のセキュリティソフトウェア市場における存在感は決して大きいものではなく、ブラックボックス化した海外製品を利用することが多いのが現状です。我が国として、多様化・悪質化するサイバー攻撃に対抗し、私たちが自らの手で自らの社会の安全を守っていくためには、既存のセキュリティソフトウェア等を単に「ユーザー」として利用するだけでなく、新たなソフトウェア等を自ら「研究・開発」していくことができる人材を育成していく必要があります。
しかしながら、革新的なセキュリティソフト等を研究・開発する実践的なトレーニングを行うためには、通常は入手困難なマルウェア検体や、それらを安全に利用して研究・開発を行うことができる環境が必要です。
NICTは、サイバーセキュリティ研究用に、クラウド型で遠隔からも安全にマルウェア研究等を行うことができる遠隔開発環境「NONSTOP」を開発し、NICT自身の研究に利用しています。NONSTOPには、NICTが長年続けてきた大規模なサイバー攻撃観測網により収集した現実の攻撃データ等が数十万規模でデータベース化され、研究用に活用できる形式で蓄積されています。SecHack365では、選抜された受講生に対し、このNONSTOPへのアクセス権を特別に付与することで、一年を通じ、いつでもどこからでも安全な環境下で、豊富なマルウェア検体等を使用しつつ研究・開発を行うことが可能です。
また、NICTの研究者・技術者を核として、外部の有志の研究者・技術者の協力をも得ることにより、一線級の研究者・技術者陣による、一年を通じた本格的な技術指導・助言を行います。
SecHack365は、計7回の集合イベントと遠隔での研究・開発実習によって構成されています。集合イベントでは、発表や議論を中心に、開発作業、ハンズオン講座、全国の一流研究者・技術者等との交流、先端的な科学技術企業への訪問等、研究・開発の推進に役立つ、さまざまな取組を行います。成績優秀な受講生については、プログラムの修了後も、NICTとして、海外のハッカソンイベントや大学の短期講座に国費で派遣する、国内研究会等における研究発表を支援する、NICT自身がインターンとして受け入れて研究を指導する、起業を支援する、企業関係者との交流の機会を設けるといった、受講生の志望に沿った形での継続的なサポートを行っていく予定です。
2017年度成果発表会における優秀グループの発表タイトルと発表者 2018年度年間プログラム
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※ハッカソンとは一般的に、チームを組んでアイディアを持ち寄り、一日から一週間程度の短期間で集中してシステムやアプリケーションなどを開発し、成果を競うイベントのこと。

本件に関する問い合わせ先

ナショナルサイバートレーニングセンター
サイバートレーニング研究室

衛藤 将史

Tel: 042-327-5573

E-mail: sechack365アットマークml.nict.go.jp

広報

広報部 報道室

廣田 幸子

Tel: 042-327-6923

Fax: 042-327-7587

E-mail: publicityアットマークnict.go.jp