国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)は、量子計算や量子通信などの量子ICTを使いこなす高い知識/技術を持つ「量子ネイティブ(Quantum Native)」の育成を目的としたプログラム NICT Quantum Camp(NQC)の2020年度における参加者募集を本日から開始します。
NQCでは、講演・演習による体験型人材育成と研究開発支援による探索型/課題解決型人材育成を継続的に行い、NQC参加者コミュニティによる量子ICTの活性化を目指します。

背景

量子計算や量子通信に代表される量子ICTは、従来型を超える性能を提供し得るものとして、大きな期待を集めています。しかし、新たな分野のため、基礎技術の研究開発や、産業応用についての試行検討が続けられています。また、人材が豊富とはいえない状況にあり、内閣府による量子技術イノベーション戦略の最終報告においても、「量子ネイティブ」育成の重要性がうたわれています。このような背景から、NICTでは、量子ICTの人材育成を効果的・効率的に進める量子ICT人材育成プログラム「NICT Quantum Camp」を今年度から開始します。

NQC2020 概要

技術分野
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NQCでは、量子ネイティブの育成を目的として、2つの人材育成活動を中心に、継続的に実施するとともに、NQC参加者コミュニティを形成し、量子ICTの人材育成と活性化を進めていきます。具体的には、1)体験型人材育成として、量子ICTに関する基礎知識や活用するための技能に関する講演・演習の実施、2)探索型/課題解決型人材育成として、量子ICTに関する研究課題を自ら設定し研究開発を実施していただきます。
初年度である今年度は、体験型人材育成の対象を20名程度として、リモート環境にて講演・演習を実施します。また、探索型/課題解決型人材育成の対象は、最大5件とし、個人単独又はグループで提案された調査・開発・研究課題について、活動への資金を支援します。

NQC2020 募集人数・日程

コース  体験型人材育成 探索型/課題解決型人材育成
募集人数  20名程度 最大5件(個人又はグループで申請)
応募条件(注) ・日本国内に居住する方
・量子ICTへの強い関心を有する方
特に若手 (高専生、大学生、修士・博士課程在学者)や量子技術の教育に関わる方など
・PC操作や簡単なプログラミングなど基本的なICTスキルを有する方
・本プログラムの趣旨や目的、求める人材像を理解していること
・日本国内に居住する方
・量子ICTへの基礎知識・技能や強い関心を有する方
特に若手(修士・博士課程在学者、若手研究者)や量子技術の教育に関わる方など
・本プログラムの趣旨や目的、求める人材像を理解していること
応募期間 2020年9月14日(月) 〜 2020年10月2日(金) 17:00 (期限厳守)
応募方法 メールにて応募書類を提出してください。 宛先 :
結果通知 2020年10月9日(金)以降に、結果をお知らせします。
(注)上記応募条件は一部です。詳細は、NQCのWebサイト(https://nqc.nict.go.jp/)の要項をご確認ください。

◎ 体験型人材育成

体験型人材育成では、大学や産業界から、量子ICTの第一線で活躍されている方々を講師に招いています。受講生は、これらの第一線の専門家から、量子ICTの基礎、各分野の成果やこれからの方向性、課題について学ぶことができます。後半には、量子コンピュータをテーマにしたハッカソンに参加し、学びの先のアウトプットを考える機会も設けています。専門家や受講生同士の交流など、量子の世界に飛び込むための一歩を提供します。
 
・講演・演習スケジュール(予定)
講演・演習スケジュール(予定)

◎ 探索型/課題解決型人材育成

探索型/課題解決型人材育成では、各個人・グループで興味を持つ量子ICTに関わる調査・開発・研究についてのテーマを提案していただき、その実施を支援することにより、研究開発能力の育成を目指します。NQCからは、調査研究の活動の実施に使える資金を提供します。また、大学や産業界から、量子ICTの第一線で活躍されている方々と議論する機会やアドバイス・指導していただく機会を設け、着実な研究推進を支援します。活動の成果については、最終発表を実施します。
 
研究開発期間:2020年10月~2021年2月 (2020年12月に中間報告)

本件に関する問合せ先

戦略的プログラムオフィス

柏岡 秀紀

Tel: 042-327-6038

E-mail: NQCアットマークml.nict.go.jp

広報

広報部 報道室

廣田 幸子

Tel: 042-327-6923

E-mail: publicityアットマークnict.go.jp