国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)では、「Beyond 5G研究開発促進事業 研究開発方針」(令和3年4月22日 総務省国際戦略局)に基づき、Beyond 5G研究開発促進事業を実施しており、令和3年度新規委託研究の公募(第1回)を下記のとおり開始します。
なお、当該事業のうちBeyond 5G機能実現型プログラムについては、
ア)開発目標(数値目標等)を具体的かつ明確に定めてハイレベルな研究開発成果の創出を目標とするものは、NICTで研究計画書を作成し、実施者を公募(基幹課題)
イ)開発目標について外部の自由な発想に委ねるものは、NICTで研究概要のみを定め、当該開発技術に関する研究開発提案を広く公募(一般課題)
とすることで進めていきます。

 

Ⅰ.研究開発課題等

1.基幹課題について
(ア)Beyond 5G超大容量無線通信を支える空間多重光ネットワーク・ノード技術の研究開発(課題番号002)
・概要:ペタビット級の光ネットワークを経済的に実現するために、ノードコストの増加を抑えつつリンク容量に応じて収容能力を増加させる研究開発を行う。特に、ペタビット級光リンク容量が必要となるネットワーク環境において、現行技術を用いる場合と比べて、1ビット当たりの転送コスト50%以上の削減と転送距離50%以上の延伸化を可能とする空間チャネル・波長チャネルを活用した超大容量光ネットワーク・ノード技術を確立し、周波数がひっ迫する基地局における電波の効率的な利用を促進することで、電波の有効利用に資する。
・研究開発期間:契約締結日から令和6年度(令和4年度に実施するステージゲート評価を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は令和6年度まで継続予定)(予定)
・研究開発予算:総額8億円/年(税込)(予定)
・採択件数:個別に設定する研究開発項目毎に1件

(イ)テラヘルツ帯を用いたBeyond 5G超高速大容量通信を実現する無線通信技術の研究開発(課題番号003)
・概要:様々な利用が進んでいるワイヤレスパーソナルネットワーク(WPAN)、ワイヤレスローカルネットワーク(WLAN)と非地上ネットワーク(Non-Terrestrial Network: NTN)へテラヘルツ帯無線を適用するための研究開発を行う。WPAN向けテラヘルツ帯送受信機技術と、限定エリア内及び地上〜NTNプラットホーム間テラヘルツ帯送受信システム技術等を確立し、より高い周波数において、これまでにない広い帯域の利用や空間多重を実現することで、様々なサービスにおける電波の有効利用に資する。
・研究開発期間:契約締結日から令和6年度(令和4年度に実施するステージゲート評価を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は令和6年度まで継続予定)(予定)
・研究開発予算:総額9億円/年(税込)(予定)
・採択件数:個別に設定する研究開発項目毎に1件

(ウ)Beyond 5Gに向けたテラヘルツ帯を活用した端末拡張型無線通信システム実現のための研究開発(課題番号004)
・概要:テラヘルツ帯を活用して、ユーザ端末の無線部分を拡張すると共に、大規模かつ稠密に分散して配置された基地局を連携させることで、あらゆる場所で高い通信品質を提供することを可能とする端末拡張型無線通信システムの研究開発を行う。特に、端末拡張に向けたテラヘルツ帯RF構成技術と信号処理技術、及び端末拡張型無線通信システム構築・制御技術等を確立することで、テラヘルツ帯等の高い周波数への移行を促進する。
・研究開発期間:契約締結日から令和6年度(令和4年度に実施するステージゲート評価を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は令和6年度まで継続予定)(予定)
・研究開発予算:総額12億円/年(税込)(予定)
・採択件数:個別に設定する研究開発項目毎に1件

(エ)Beyond 5G超大容量無線ネットワークのための電波・光融合無線通信システムの研究開発(課題番号005)
・概要:5Gに比べ10倍以上の大容量化を想定し、総容量数100Gbps/chかつ100マイクロ秒級の低遅延接続を実現するためのテラヘルツ波光ファイバ無線及び光無線に関するトランシーバ、光信号処理技術等のハードウエアの研究開発を行う。これら2つの無線トランシーバはともに光ファイバ接続がベースになっていることから、両技術を統合することで、アクセス/ショートリーチ通信ネットワーク内における多数接続に対応したネットワーク構成の柔軟性を向上し、また多量のスモールセル構築の実現により高い周波数への移行を促進するとともに、その利用効率の向上を図る。
・研究開発期間:契約締結日から令和6年度(令和4年度に実施するステージゲート評価を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は令和6年度まで継続予定)(予定)
・研究開発予算:総額8億円/年(税込)(予定)
・採択件数:個別に設定する研究開発項目毎に1件

2.一般課題について
NICTでは、Beyond 5G研究開発促進事業に関し、意見募集を踏まえて、開発対象と具体的に開発する技術等の候補例(「開発技術候補例リスト」)を作成し、令和3年4月16日に公表しました。当該リストを参考にした研究開発課題の提案を広く募集します。

https://www.nict.go.jp/info/topics/2021/04/pdf/list01.pdf

・研究開発期間: 2〜4年程度
・研究開発予算(目安):1件あたり原則として、3億円以下/年(税込)、最大5億円/年(税込)
・採択件数: 10件程度
 
※開発する技術等の範囲が広範で、それらを一体不可分に研究開発することが必要不可欠な場合においては、予算規模の目安によらず、研究開発規模を考慮した金額とすることも想定。

Ⅱ. 公募期間

1.基幹課題について
令和3年4月30日(金) 〜 令和3年5月31日(月)正午(必着)

2.一般課題について
令和3年4月30日(金) 〜 令和3年6月7日(月)正午(必着)

Ⅲ. 公募説明会(オンライン開催)

1.基幹課題について
日時: 令和3年5月13日(木)13:30〜15:00
申込方法: 5月12日(水)正午までに、「※説明会申込先」宛にメールにてお申し込みください。
詳細は、「Ⅳ. 公募についての詳細情報」に記載のWebページをご覧ください。
なお、本公募説明会への参加は、応募の必須条件ではありません。
 
※説明会申込先: 
メール件名は、「公募説明会(基幹課題)参加希望」としてください。
メール本文には以下の項目をご記載ください。なお、別途、記載いただいたメールアドレス宛に参加に必要な情報をお送りします。
・参加される全員のお名前、所属、メールアドレス、ご興味のある課題番号
2.一般課題について
日時: 令和3年5月13日(木)16:00〜17:00
申込方法: 5月12日(水)正午までに、「※説明会申込先」宛にメールにてお申し込みください。
詳細は、「Ⅳ. 公募についての詳細情報」に記載のWebページをご覧ください。
なお、本公募説明会への参加は、応募の必須条件ではありません。
 
※説明会申込先: 
メール件名は、「公募説明会(一般課題)参加希望」としてください。
メール本文には以下の項目をご記載ください。なお、別途、記載いただいたメールアドレス宛に参加に必要な情報をお送りします。
・参加される全員のお名前、所属、メールアドレス

Ⅳ. 公募についての詳細情報

研究開発課題に関する詳細情報及び応募要領等の確認、応募書類のダウンロード、及び公募説明会の内容は、以下のWebページをご覧ください。

Ⅴ. その他

・Beyond 5G研究開発促進事業の概要等については、以下のWebページ内の「Beyond 5G研究開発促進事業について」をご覧ください。
・本公募は、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)経由での応募も可能です。
・「Beyond 5G研究開発促進事業 研究開発方針」(令和3年4月22日 総務省国際戦略局)
 

本件に関する問合せ先

イノベーション推進部門
委託研究推進室

中後 明、久保 和夫、近藤 健

Tel: 042-327-6011

E-mail: info-itakuアットマークml.nict.go.jp

広報

広報部 報道室

Tel: 042-327-6923

E-mail: publicityアットマークnict.go.jp