「時空間同期シンポジウム2023」を開催

時空標準研究室が掲げる「時空間同期」ビジョンの共有・連携・加速を関連企業と進めるために、「第1回時空間同期シンポジウム」を2023年5月23日午後にNICTイノベーションセンター（日本橋）で開催しました。当日は民間企業、大学等から合計90名（企業47名、大学・研究機関13名、NICT30名）の参加がありました。

NICT理事長の徳田より開会の挨拶をした後、
井戸室長が時空標準研究室の時空間同期に関わる研究 （CLIFS (Chip Level Integrated Frequency Standard)、Wi-Wi (Wireless two-way intermeremetry)、クラスタ時系）の紹介を行い、 その後Meta社のAhmad Byagowi博士が基調講演「Precicion Time Sync between end-users and data centers 」を行い、何故ユーザー間の精密な時刻同期が今後メタバースの世界で必要になるのか、そしてどうやってそれを実現していくのかについてビジョンが示されました。Byagowi博士の本シンポジウムでの講演はYouTubeでご覧になれます。

第2部ではWi-Wiに関して連携してきた研究者3名がWi-Wiのアプリケーションとして、 時空間同期を活用した低遅延無線通信プロトコルの紹介（東大山﨑氏）、時空間同期を活用したロボット位置計測の紹介（東北大D1奈良氏）、ドローンを用いたすれ違い大容量通信への時空間同期技術の適用（NICT磯谷氏）について紹介しました。

第3部ではCLIFS及びクラスタ時系で連携している研究者3名より研究紹介が行われました。 それぞれのテーマは、MEMS技術を用いた波長可変面発光レーザーの紹介（東大年吉教授）、原子時計群から安定な合成時系を形成するための数学的アプローチについての紹介（東工大石崎准教授）、準天頂衛星とGNSSの組み合わせによるサブナノ秒の時刻同期（株式会社コア山本執行役員）でした。

NICT徳田理事長による開会挨拶

Meta社Byagowi博士による招待講演

活発なQ&Aセッションの様子

懇親会の様子