“つなぐ”を超え、価値を編むネットワークへ
「ネットワーク」は、“網(net)”と“機能(work)”に由来し、単なる接続だけではなく、結び合わされた構造が価値を生み出す仕組みを意味します。その言葉通り、情報通信ネットワークは、人・モノ・情報を結び、社会に新たな機能と価値をもたらす基盤、いわば社会システムです。その将来を切り拓く研究開発に取り組んでいるのがネットワーク研究所です。
当研究所は、令和8年度に開始した5か年の第6期中長期目標・計画において、革新的ネットワーク分野を担当しています。これまでに培ってきた技術を礎に、地上から宇宙までを高速かつ確実につなぐ、持続可能で強じんな将来の情報通信ネットワークの実現に向けて、5つの基盤技術を研究開発しています。
その概要と担当研究室をご紹介します。
ネットワークアーキテクチャ研究室は、通信とコンピューティングやAIを融合させ、高い信頼性のもと広域でネットワークを自動的に構成でき、その機能も柔軟に維持・拡張するネットワークアーキテクチャ技術の実現を目指しています。
フォトニックネットワーク研究室は、将来の通信量需要を満たす大容量光ファイバ通信技術に加え、光ネットワークの有効活用、安定運用、抗堪性の強化を目指す技術を研究開発しています。
光アクセス基盤研究室は、極小デバイスへの機能の集積・融合を図ることで、消費電力と資源の効率化や安定したデータ伝送を目指す光・電波融合アクセス基盤技術の高度化に取り組んでいます。
ワイヤレスシステム研究室は、周波数資源の利用効率や信頼性・柔軟性・拡張性を高める無線アクセス統合・高度化技術や、サイバー・フィジカル連携による無線システム評価基盤技術の研究開発を進めています。
最後に宇宙通信システム研究室は、電波と光を融合して地上から宇宙までの広域をマルチオービット・複数システム・事業者で構成するNTN統合ネットワーク基盤技術と、高速・柔軟なバーサタイル光通信基盤技術の確立を目指しています。
当研究所は、国内外の大学・企業・研究機関等とも積極的に連携しながら研究開発や成果の社会還元にも取り組んでいきます。私たちの研究や技術活用に関心をお持ちの皆様からのコンタクトや、新たな発想のもとで未来のネットワーク研究に挑戦したい研究者の参画を心より期待しています。
ネットワークの本来の力をいっそう引き出し、進化する基盤を創る——その挑戦に、ぜひご期待とご協力を、よろしくお願い申し上げます。
研究所長
井上 真杉