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202391日(金)静岡県立大学地域経営研究センターで開催された「第14回地域防災情報シンポジウム」において、ネットワーク研究所レジリエントICT研究センターサステナブルICTシステム研究室の佐藤剛至研究員が講演者として登壇しました。

関東大震災から100年の節目に開催された本シンポジウムは、これまでに行われた地域の防災・減災に関する取り組みについて、特に災害時における情報通信技術(ICT)の活用の面などから振り返るとともに、これからの防災におけるICTの活用について考えることをテーマに開催されました。シンポジウムでは、東日本大震災以降に行われた研究開発やICT技術利活用事例について、基調講演1件、特別講演4件の発表がありました。       

本講演において、佐藤研究員は「Beyond 5Gテストベッドを活用した常在的無線ネットワーク実現に向けて」というタイトルで講演を行い、B5G時代における情報通信基盤のレジリエンシー向上に向けて、大規模災害発生時に課題となる電源問題と最低限の情報通信インフラの構築をめざした低消費電力広域無線(LPWA)ネットワークの活用について触れ、LPWAの一種であるLoRaについて、より効率的かつ汎用的に運用するための研究成果を紹介しました。

講演後に行われたパネル討論では、「関東大震災から100年、東日本大震災から12年、今後の防災におけるICT活用を考える」というテーマで、昨今の低軌道衛星通信の発達など、目まぐるしく進歩する通信技術を踏まえ、防災・減災のための情報通信技術やICTの利活用について、講演者をパネリストとし、現地参加者、オンライン参加の聴講者の方々と、現状の確認や今後の課題とその解決策についての活発な議論が行われました。

【講演内容の紹介】

  1. 「高知県における南海地震に備えた医療情報ネットワークとLPWAに関する取組み」 高知工科大学 情報学群 福本昌弘 氏
  2. 「熱海市伊豆山土石流災害における点群データ活用 ~VIRTUAL SHIZUOKA構想~」    静岡県デジタル戦略局参事 杉本直也 氏
  3. 「静岡県における東海地震等に備えて続けてきた防災の取組み」             静岡県立大学ICTイノベーション研究センター長 湯瀬裕昭 氏
  4.  「東日本大震災からの復興状況」                                                                  岩手県立大学名誉教授 柴田義孝 氏
  5.  「Beyond 5Gテストベッドを活用した常在的無線ネットワーク実現に向けて    -九州工業大学とのマッチング研究支援事業より-
    NICTレジリエントICT研究センター 佐藤剛至 研究員
14回地域防災情報シンポジウムのウェブページ(静岡県立大学)                                      https://icti.u-shizuoka-ken.ac.jp/event/bjs14

佐藤 剛至 研究員による特別講演の様子
佐藤 剛至 研究員による特別講演の様子
パネル討論の様子
パネル討論の様子