日本科学未来館で検証、音声マルチスポット再生技術による新しい音空間

~立つ場所で聞こえる言語が変わる未来体験~
2025年12月8日

国立研究開発法人情報通信研究機構

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICTエヌアイシーティー、理事長: 徳田 英幸)、NTTデータカスタマサービス株式会社(代表取締役社長:稲村 佳津子)および日本科学未来館(所在地:東京都江東区、館長:浅川 智恵子)は、2025年12月17日(水)から同月25日(木)までの間(ただし、同月23日(火)を除く)、同館において、NICTの音声マルチスポット再生技術※1,2および多言語同時通訳技術※2,3を用いて、「ジオ・コスモス」での科学コミュニケーターによるライブ解説を多言語に同時通訳し、各言語の合成音声が混ざることなく聞こえる音空間を提供する実証実験(以下「本実証実験」といいます。)を実施します。

背景

日本科学未来館のシンボル展示 「ジオ・コスモス※4」 は、宇宙から見た地球のありのままの姿を映し出す、デジタルで表現された球体ディスプレイです。人工衛星が撮影した雲の様子を映し出し、地上にいながら刻々と変化する地球の姿を表現しています。このジオ・コスモスの映像については、未来館の科学コミュニケーターによるライブ解説が行われていますが、近年、外国人観光客の増加に伴い、多言語対応の必要性が一層高まっています。

日本科学未来館外観およびジオ・コスモス写真
図1 日本科学未来館外観およびジオ・コスモス(画像提供:日本科学未来館)

本実証実験の概要

本実証実験では、日本科学未来館の「ジオ・コスモス」において、NICTの多言語同時通訳技術を用いて、科学コミュニケーターによる日本語の解説音声をリアルタイムで多言語(英語および中国語)に通訳し、音声マルチスポット再生技術により、各言語の合成音声が混ざることなく聞こえる音空間を提供します。実証実験の実施期間中、来館者は、各言語の音声が聞こえるエリアに立つだけで、他の言語の合成音声が混ざることなく、来館者が希望する言語で解説音声を聞くことができます。

実施日時2025年12月17日(水)から同月25日(木)までの各日10:20 / 13:35 / 15:35 / 16:20
※ 同月23日(火)は日本科学未来館の休館日のため除きます
実施場所日本科学未来館(〒135-0064 東京都江東区青海2-3-6)
3階 常設展示内
対象者どなたでもご参加いただけます
参加費入館料のみ


実証実験概要図
図2 本実証実験の概要


※1 NICTの音声マルチスポット再生技術については、次のウェブサイトをご覧ください。
NICTとのオープンイノベーションで新ビジネスを NICT × YOU
https://ast-astrec.nict.go.jp/MultipleSoundSpotSynthesis/
※2 NICTの音声マルチスポット再生技術および多言語同時通訳技術はCEATEC AWARD 2025 イノベーション部門賞を受賞しています。
「多言語同時通訳とマルチスポット再生技術」がCEATEC AWARD 2025 イノベーション部門賞を受賞しました!
https://www.nict.go.jp/publicity/topics/2025/10/10-1.html
※3 NICTの多言語同時通訳技術については、次の動画をご覧ください。
AI同時通訳デモンストレーション(英→日中韓)
https://www.youtube.com/watch?v=NGBmdGqcbyY
※4 日本科学未来館のジオ・コスモスについては、次のウェブサイトをご覧ください。
Geo-Cosmos ジオ・コスモス
https://www.miraikan.jst.go.jp/exhibitions/tsunagari/geo-cosmos/

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問い合わせ先

ユニバーサルコミュニケーション研究所
先進的音声翻訳研究開発推進センター
先進的音声技術研究室

岡本拓磨