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光テレホンJJY導入に関して想定される質問等への回答集です。


正式運用開始について
光テレホンJJYの正式運用とテレホンJJYとの併用期間は?

光テレホンJJYは、関係メーカーとの共同研究により開発を進め、2016年5月から実験運用を行ってまいりました。これまでの検証で、システムの有効性等が確認できたことから、2019年2月から正式運用を開始いたしました。

なお、現行のテレホンJJYは2024年3月末の終了を予定していますが、それまでの5年程度の併用期間(2019年2月から2024年3月末まで)をおくことで、利用者において光テレホンJJYへの移行を進めて頂くことを想定しています。


光テレホンJJYの概要等
光テレホンJJYの時刻は、どこから供給されているのか。

NICTで生成している日本標準時を供給しています。


光テレホンJJYの情報は、どのようなものでしょうか。

インターネット上で時刻同期用に使用されているNTPプロトコルによる「NTPパケット」に、協定世界時(UTC)と日本標準時(JST)の時差情報等を付加した「拡張NTPパケット」を配信しています。


光テレホンJJYの時刻同期精度は、どの程度か。

NICTにて実際に光通信回線(最大距離:900 km程度)を介して実験したところ、1 ms(1ミリ秒=1/1000秒)以下の誤差で時刻合わせ可能なことを確認しています。なお、複数回の応答を平均化することで、同精度はより向上すると考えられます。


光テレホンJJYの通信の秘匿性はどうなっているのか。

電話番号により1対1で接続(アクセス)を行うため、セキュアな通信が可能です。


今後、光テレホンJJYのサービスに集中的に大量のアクセスがあった場合には何らかアクセス制限等をかけることはあり得るのか。

NICT側では今後必要と想定される回線容量など準備していることから、現時点ではアクセス制限等をかけることは考えておりませんが、引き続き状況を注視しながら、必要な対応を図ってまいります。

なお、利用者側でお使いの通信回線の容量などによっては、NTPパケットを連続して送信すると回線の帯域制限から時刻同期精度が悪化することも考えられます。そのため、利用者には、必要以上に連続してNTPパケットを送らないこと、また1回の接続時間は3分以内とするようお願いしているところです。


光テレホンJJYは、無料で利用できるのか。

光テレホンJJYは、無料でお使い頂けます。ただし、受信装置等の設備や通信に必要な費用などは利用者でご負担願います。 なお、今後、仮にサービス内容や利用条件などに変更が生じる場合には、事前にお知らせする予定です。


光テレホンJJYに複数の装置から同時にアクセスすることは可能か。

光テレホンJJYのシステムは複数同時アクセスにある程度は対応が可能になっていますが、回線数やシステムの同時アクセスへの対応能力には限りがありますので、多数の装置から同時にアクセスされるのはなるべくお避けいただきたいと思います。


光テレホンJJYを利用するにあたって必要な準備について
光テレホンJJYを利用するにあたってどうすれば良いのか具体的に知りたいが、どこを見れば良いのか。

NICTでは専用のWebサイトを設けて、日本標準時関係の様々な情報を公開しています。光テレホンJJYについても、同Webサイトにおいて情報提供を行っていますので、ご参照ください。

光テレホンJJYの利用方法:
www.nict.go.jp/sts/hikari_tel_jjy.html


NTTの光電話回線「データコネクト」以外の回線を使って光テレホンJJYを利用することは可能か。

光テレホンJJYに用いる通信回線に関しては、途中でインターネットを経由せず、帯域確保による安定したデータ通信が可能なこと※などが求められますが、これらを満たす回線サービスであって、全国的に比較的容易に利用できるのは現時点では「データコネクト」に限られると認識しており、このため、光テレホンJJYを利用頂くにあたっては「データコネクト」をお使いいただくよう、お願いしているところです。

(参考) 光テレホンJJYに用いる通信回線に求められる要件等について

  • 光テレホンJJYで利用する回線には、従来のテレホンJJYと同様に、
    • セキュリティ確保の観点からインターネットにつなぐことが出来ない重要システムの時刻同期ニーズに対応できること
    • 遅延補正等による高精度な時刻同期が確実に行えるよう、送信側から受信側への通信において常に高い安定性が確保できることが求められること
  • が特長です。
  • NTTの光電話回線による「データコネクト」は、同社の閉域網であるNGNを使用し、その特長であるQoS制御機能を用いた帯域確保型通信が可能なため、他の通信に影響されることなく、安定した時刻同期が可能になります


光テレホンJJYを利用する際に必要な機器は何か。

通信を行う回線(現状ではNTTの光電話回線「データコネクト」)と通信用のルータ、それに時刻同期するための受信装置(計算機等)があれば、利用可能です。

なお、ご利用される際には登録が必要となりますので、登録申請をお願いいたします。利用登録をされることで、メール等での各種の連絡、アクセス状況の照会等が可能となります。


通信用ルータはどのようなものを使用すれば良いのか。

データコネクトサービスによるIPUDPトンネル接続が可能なルータであれば使用可能です。


テレホンJJYと光テレホンJJY
現用のテレホンJJYの機器を、光テレホンJJY用に転用できないのか。

テレホンJJY用受信装置のメーカーからは、現在、光テレホンJJYで受信した信号をテレホンJJYの信号に変換する機器(変換器)の開発を進めていると聞いています。

今後このような機器を利用いただければ、現在お使いのシステムにあまり手を加えずにそのまま継続して利用されることが可能になると思われます。

(参考)2020年12月現在、以下のメーカーから対象となる機器が販売されております。
  セイコータイムシステム株式会社
  E3 Design, Inc. / E3 Technology, Inc.


テレホンJJYやと光テレホンJJYはどのようなシステムであり、どう役立っているのか。

テレホンJJY、光テレホンJJYは、有線の電話回線(又は光電話回線)を利用して、時刻同期を行うシステムです。セキュリティ対策のためインターネットに接続できないシステムや屋内等で標準電波やGPSなどの受信ができない場合でも、電話回線があれば正確な時刻を入手することができます。


テレホンJJYと光テレホンJJYの違いは何か。

テレホンJJYと光テレホンJJYは、以下の違いがあります。

  • 通信するデータ:
    テレホンJJYがシリアルデータであるのに対して、光テレホンJJYは、NTPに準じたデータを通信します。
  • 時刻同期精度(誤差):
    テレホンJJYの時刻同期精度(誤差)が最高で1ms(1/1000秒)であるのに対して、光テレホンJJYは、1 ms以下の精度が得られます。
  • 通信速度:
    光テレホンJJYの通信速度は、最低でも64 kbps(1秒間に64,000個のデータ)であり、テレホンJJYの26~52倍のデータ転送速度となります。